木工未経験から転職!インテリアロード室谷さんに聞くリアルな職人生活

「木工なんて全然知らなかった」——異業種からインテリアロード木工部隊へ転職した室谷さんに聞く、リアルな職人生活

佐藤: 室谷さん、今日はよろしくお願いします! ズバリ聞きますけど、前の仕事って何だったんですか?

室谷: 営業やってました。IT系のソフトウェアの法人営業です。3年半くらい。

佐藤: えっ、全然違いますね!

室谷: そうなんですよ(笑。毎日スーツ着てパソコンの前に座ってた人間が、今は作業着で木材を削ってるんで。自分でも不思議な気分になるときありますね。

佐藤: どんな経緯でここに来ることになったんですか?

室谷: もともとDIYが好きで、休みの日にちょっとした棚とか作ってたんですよ。でもある日、友人の家に納品される大掛かりな木製セットを偶然手伝う機会があって。そのとき「ああ、これを仕事にしてる人たちがいるんだ」ってことに初めてリアルに気づいて。

佐藤: それまで意識したことなかったんですか?

室谷: 全くなかったです。テレビとか見てても、セットが木でできてるなんて考えたことなかった。それが「もしかしてこれ、職業として成立するんじゃないか」って思った最初のきっかけですね。


転職を決意するまで——迷いと覚悟

佐藤: でも転職って、実際に踏み切るのは怖くないですか?

室谷: めちゃくちゃ怖かったです。収入も下がるし、30代目前でゼロからのスタートですから。周りにも「今さら職人?」って言われましたよ(笑。

佐藤: そっか。でもそれでも決めた理由は?

室谷: 営業の仕事って、自分が作ったものが残らないじゃないですか。提案書とか数字とかはあるけど、モノとして手元に残るものがない。「5年後に何が残ってるんだろう」ってふと思ったとき、自分の手で作ったものが世の中に存在し続ける仕事がしたいって気持ちが強くなったんです。

佐藤: なるほど。その気持ちが背中を押したんですね。

室谷: あとは、インテリアロードのことを調べたとき、テレビ番組のセット制作をやってる会社だって知って。「あの画面の向こうにある空間を自分が作る」ってイメージがすごくワクワクした。それが決定打でしたね。

未経験で木工の世界へ飛び込むとき、多くの人が感じること
– 「体力的にきつそう」「技術が全くない」という不安 – 収入ダウンへの心理的ハードル – 「今さら遅いのでは」という年齢の不安 – 木工の楽しさは知っているが、仕事として続けられるかわからない これらの不安は多くの転職者が感じるもの。インテリアロードでは入社後に丁寧な指導体制があるため、ゼロからでも着実に成長できる。

入社直後のリアル——最初の3ヶ月

佐藤: 実際に入ったとき、最初はどんな仕事からやるんですか?

室谷: 正直な話をすると、最初は材料の整理とか、先輩が加工した部材のサンダーがけとか、そういうところからです。

佐藤: サンダーってなんですか?

室谷: 木材の表面を研磨する工具です。バリを取ったり、塗装前にやすりをかけたり。一見単純作業に見えるんですけど、どのくらいの力で、どの向きで当てるかで仕上がりが全然変わるんです。

佐藤: そんなにシビアなんですか?

室谷: テレビのセットって、近くで見ても遠くから見てもきれいに見えないといけない。だから表面の処理ひとつで「プロの仕事」か「素人っぽい仕上がり」かが決まる。最初にそこを叩き込まれましたね。

佐藤: 難しかったですか、最初は?

室谷: 難しいというより、「見るのと実際にやるのが全然違う」という驚きの連続でした(笑。「こんな簡単そうなことがこんなに奥深いのか」みたいな。

佐藤: それはなんか面白そう!

室谷: そうなんですよ。毎日「あ、今日はこれを知った」「これができるようになった」の連続で、飽きる暇がなかったです。

  1. 材料の整理・受け取り確認
  2. サンダーがけ・バリ取り・面取り
  3. 図面の読み方・番号管理の習得
  4. 先輩の補助で組立・塗装の下地処理
  5. 小物部材の単独加工にチャレンジ
  6. NCルーター操作の基礎習得

木工の技術って、どう覚えるの?

佐藤: 技術は独学じゃ無理ですか? 学校に行かなくていいんですか?

室谷: ここに入ってから全部現場で覚えました。学校には行ってない。先輩が横についてくれて、失敗しながら学べる環境があったので。

佐藤: マンツーマンで教えてもらえるんですか?

室谷: 最初の半年は、基本的に一人で作業させてもらえないんですよ。必ず先輩が近くにいて。「なんでここをそうやって切るの?」「この木目は表に来るから、こっちを向けて」みたいに逐一教えてもらえる。

佐藤: それは手厚いですね。

室谷: 「見て盗め」スタイルじゃないので、わからないことを聞きやすい雰囲気があります。私は特に「なんで?」をよく聞いてたんですけど、先輩みんなちゃんと理由を教えてくれて。理由がわかると応用が効くんで、成長のスピードが変わってきます。

習得の段階 目安の時期 できるようになること
ビギナー 入社〜3ヶ月 材料整理・サンダーがけ・図面の基礎読解
初級 3ヶ月〜半年 電動工具の基本操作・部材の単独加工
中級 半年〜1年半 中型セットの組立・NCルーター基礎操作
一人前 1年半〜3年 図面から段取り・加工・組立まで一連担当
上級 3年以上 セット全体の設計補助・後輩指導・現場調整

佐藤: NCルーターって名前をよく聞くんですが、どんな機械ですか?

室谷: コンピューターで制御して、木材を精密に切削する機械です。複雑な形も設計通りに加工できる。NCルーターが使えると、手作業では難しい精密な部材もつくれるので、仕事の幅がグッと広がります。

佐藤: IT営業出身だからコンピューター操作は得意そう?

室谷: それは確かに活きてますね(笑。プログラムの読み方とか機械の操作に抵抗がなかったのは、前職のスキルが意外なところで役に立った感じ。


セット制作の現場——「あの画面の向こう」をつくる仕事

佐藤: 実際のセット制作って、どんなふうに進むんですか?

室谷: まず図面が届くところから始まります。スタジオや収録現場の寸法、必要な部材のサイズ、材質の指定……これを読み込んで、どの木材を何枚どう使うか「木取り」という段取りをするんです。

佐藤: 木取りって?

室谷: 大きな板から部材を切り出すとき、どのレイアウトで切れば無駄なく、きれいに仕上がるかを考える作業です。テトリスみたいなものと言うと怒られますが(笑、パズル的な面白さはある。

佐藤: 面白いですね、そういう視点は。

室谷: 一枚の板に何千円もかかる素材もあるので、ミスると痛いんですよ。だからこそ緊張感があって、うまく切り出せたときの達成感もある。

佐藤: セットって、どのくらいの期間で作るんですか?

室谷: 規模によりますね。小物部材なら数日、大きなセットだと数週間かかることもある。収録日は動かせないので、逆算して段取りを組むのが重要で。

佐藤: 納期が厳しいんですね。

室谷: そこは営業時代に鍛えられたスキルが役立ってる(笑。「いつまでに何が必要か」を先読みして動く習慣は、前職から持ってきた財産です。

守秘義務について
インテリアロードが制作するセットはテレビ番組向けです。具体的な番組名や収録内容についてはお話しできません。「某バラエティ番組」「ある報道番組のスタジオ」といった形でしかご紹介できないことをご了承ください。

木工職人として成長を実感する瞬間

佐藤: 「成長したな」って感じる瞬間はありますか?

室谷: 一番強く感じたのは、入社1年ちょっとのころ、初めて一人で部材を最初から最後まで仕上げられたときです。

佐藤: ほんとに? どんな部材だったんですか?

室谷: 番組セットで使う台座みたいなやつです。大きさは畳2枚分くらい。木取りして、カットして、組立して、塗装の下地まで。先輩に「これ、ひとりでやってみな」って言われて。

佐藤: 緊張しなかったですか?

室谷: めちゃくちゃ緊張しました。何度も図面を確認して、寸法のチェックを3回くらいやり直して(笑。でも完成したとき、「あ、自分、職人っぽくなってきた」って思えた。あれが大きかったですね。

佐藤: いい話だ。

室谷: 前職はメールと電話でクライアントに「提案」するのが仕事でしたけど、自分で作ったものが本当に世の中に出て使われる、というのは全然違う種類の達成感で。毎回じーんとします。

佐藤: 室谷さんが作ったセットが実際にテレビに映ってるわけですよね?

室谷: そうです。家族に「あれ、俺が作ったよ」って言えないのが守秘義務的にちょっと寂しいですけど(笑、自分だけわかってる。それで十分です。

仕事内容 達成感のポイント
木取り・カット 無駄なく精密に切り出せたとき
組立・接合 ピタリと合わさってゆがみがないとき
表面仕上げ 塗装映えする滑らかさが出たとき
現場納品 セットが実際に設置・使用されたとき
NCルーター加工 複雑な形状を図面通りに仕上げたとき

職場の雰囲気——「チームで作る」ということ

佐藤: 職場の雰囲気ってどんな感じですか? 昔ながらの職人さんって怖いイメージがあって……

室谷: あー、よく言われますけど(笑。全然そんなことないですよ。怒鳴る人もいないし、「見て盗め」みたいな閉塞した感じもない。

佐藤: でも木工って、厳しい業界のイメージもあるじゃないですか。

室谷: 仕事に対しては厳しいですよ。ミスを誤魔化したり、適当な仕上げをしたりは通用しない。でもそれって「プロとして当然」という感じで、人格否定とかじゃないんですよね。「この部分がダメだった、次こうしろ」というフィードバックは具体的で、怖くない。

佐藤: それ大事ですよね。

室谷: あとはみんな木が好きな人たちなんで、話が合うんですよ。「この木目きれいじゃないですか」「これどうやって仕上げましたか」みたいな会話が自然と生まれる職場で。楽しい(笑。

佐藤: マジですか、そんな話してるんですね。

室谷: 休憩中も木工の話してることよくありますよ(笑。「休みの日に何作った?」とか。みんなそれぞれ趣味でも作ってたりするんで。

佐藤: それはいい環境だ。

室谷: 大きいセットを納品するときは本当にみんなで力を合わせて、「よし、できた!」ってなる瞬間があって。チームでものを作るって感覚は、IT営業にはなかったもので、転職してよかったと思う瞬間のひとつです。


未経験で転職を考えている人へのメッセージ

佐藤: 最後に、木工に興味がある未経験の方に向けてメッセージをお願いします!

室谷: まず正直に言うと、最初の半年はしんどいです。体も使うし、覚えることも多い。でも、そこを越えると一気に楽しくなる。「手で作る」ということの奥深さに引き込まれていく感覚が出てくる。

佐藤: 具体的にどんなスキルや経験があると入りやすいとかありますか?

室谷: 正直なところ、未経験でも全然問題ないです。ここには未経験から入った人が複数いますし、仕事の基礎から教えてもらえる環境がある。「木が好き」「ものを作るのが好き」という気持ちがあれば、それが一番の資格だと思います。

佐藤: 逆に「向いてないかも」っていうのはありますか?

室谷: 「丁寧にやること」が苦手な人は少しきついかもしれない。木工って、1ミリのズレが最終的な仕上がりを変えてしまう。急ぎすぎて大雑把になる人は難しい部分がある。逆に、コツコツ積み上げることが好きな人には向いてる仕事だと思います。

佐藤: なるほど。前職のスキルって活かせますか?

室谷: 私の場合は段取り力とコミュニケーション力が活きました。木工の技術とは全然違う職種でも、「仕事を段取りよく進める力」「確認を怠らない習慣」「相手に伝える力」は絶対役に立ちます。異業種からでも持ち込めるものは絶対あるので、「何も通用しない」とは思わなくていいです。

佐藤: 最後に一言お願いします!

室谷: 木工って、一生勉強できる仕事なんです。同じ木材でも、季節や乾燥状態で全然違う。新しい図面が来るたびに新しい課題がある。「毎日同じことを繰り返すだけ」にならない。私はそこが一番好きで、毎日来るのが楽しいです。「手に職をつけたい」「ものを作る仕事がしたい」と少しでも思ってる人は、ぜひ一度話を聞きに来てください!

室谷さんが語る「木工職人に向いてる人の特徴」
– 手を動かしてものを作ることが好き – コツコツ積み上げることが苦にならない – 「なぜそうするのか」を考えながら動ける – チームで働くことが好き – 多少の失敗を糧にして前向きに取り組める 逆に「すぐに成果を出したい」「同じ作業の繰り返しは嫌い」という人には向かない面もある。ただし「ものを作ること」への情熱があれば、多少のネックは乗り越えられることが多い。

佐藤: 室谷さん、今日は貴重な話をありがとうございました!

室谷: こちらこそ、ありがとうございました。興味ある人、ぜひ来てください(笑!