テレビ・舞台・コンサートを支える木工職人の世界

テレビ・舞台・コンサートを支える木工の世界とは

室谷: 栗原さん、インテリアロードって「テレビセットや舞台セットを作っている木工の会社」と聞いたんですが、具体的にどんな現場を手がけているんですか?

栗原: テレビのスタジオセットはもちろん、舞台セット、コンサート会場の装飾、展示会のブース、イベントや店舗什器まで、エンターテインメントや商業空間を彩る木工製作物を多種多様に手がけています。年間500件以上というペースで動いているので、現場は常に活気があります!

室谷: えっ、年間500件以上!テレビだけじゃなくてコンサートや展示会も?

栗原: そうなんです。それぞれの現場によって求められる技術や制約が全然違うので、「同じ仕事」というものが存在しないのがこの職種の特徴です。毎回新しいテーマ・デザイン・用途に対応するため、経験を積めば積むほど引き出しが増えていく感じですね。

室谷: なるほど!ひとつひとつの現場がオーダーメイドなんですね。では、それぞれの現場についてもう少し詳しく教えてもらえますか?


テレビスタジオセット製作の裏側

室谷: まずテレビのスタジオセットについて聞かせてください!テレビで見るあの豪華なセットって、どうやって作られているんですか?

栗原: テレビのスタジオセットは、まず放送局のデザイナーさんから「道具帳(どうぐちょう)」と呼ばれる設計図を受け取ることから始まります。そこに寸法・素材・色の指定などが書かれていて、それをもとに詳細な製作図を起こしていくんです。

室谷: 道具帳…はじめて聞きました!設計図みたいなものですか?

栗原: ざっくり言うとそうです。方眼紙に書かれていることが多くて、そこから職人が材料・寸法・工程を読み取って製作に入ります。テレビのセットは「本物の部屋や建物を作る」のではなく、「それらしく見せるもの」を作る仕事なんですよ。だから軽くて丈夫に作る技術が非常に重要になってきます!

室谷: マジですか!見た目はリアルなのに、実は軽くできているんですね。

栗原: そうなんです。搬入・搬出のことを考えると、重いものは作れない。大型トラックで運んで、スタジオ内で手早く組み立てる必要があるので、いかに効率よく分解・組み立てができるか、という設計の工夫も腕の見せどころです。組み立て時間が短ければ短いほど、放送スケジュールに余裕が生まれますから。

室谷: ほんとに?組み立てのスピードまで計算して設計しているんですか!

栗原: もちろんです。現場での建て込み(組み立て)が設計図通りにピタッとはまるかどうか、毎回緊張しますよ(笑) 寸法が1ミリでもずれると、複数のパーツが連鎖的にずれていくので、製作精度はとても重要です。

室谷: それは確かに緊張しますね!どんな工程で製作が進むんですか?

栗原: 大まかにはこんな流れです。

  1. デザイナーから道具帳・設計図を受け取り、詳細な製作図(かきぬき)を起こす
  2. 木材・MDF・合板などの材料を採寸してカット・加工
  3. NCルーターで複雑な形状のパーツを精密加工
  4. 各パーツを仮組みして寸法確認・修正
  5. 塗装・仕上げ・質感処理を施して完成
  6. 大型トラックでスタジオに搬入し、現場で建て込み

室谷: NCルーターって何ですか?

栗原: コンピュータ制御で木材やMDFを複雑な形状に削り出せる機械です!手作業では難しい円弧・細かい模様・文字入りのパーツも正確に量産できます。最大3メートル幅の大きな部材も扱えるので、大型セットの製作には欠かせない設備です。

室谷: すごい!デジタル技術と職人技が融合しているんですね。

栗原: そういうことです!昔ながらの大工技術と最新の機械加工を組み合わせることで、コスト・精度・スピードすべてを高いレベルで実現できています。

テレビスタジオセット製作の工程と使用素材の解説インフォグラフィック(白背景・フラットデザイン)

加工方法 得意な形状・用途 主な材料
手作業大工加工 直線・平面・フレーム組み立て 木材・合板・角材
NCルーター加工 曲線・複雑形状・文字・装飾 MDF・合板・アクリル
塗装・エイジング仕上げ 色・質感・劣化感の表現 水性塗料・特殊コート剤

舞台セット:演出の世界を木工で作り上げる

室谷: 次に舞台セットについて聞かせてください!ミュージカルや演劇の舞台って、すごく凝ったセットがありますよね。

栗原: 舞台セットはテレビセット以上にスケールが大きくなることが多いですよ!特にミュージカルなど大型公演の場合、完成した道具を運ぶのにトラック10台以上になることもあります。

室谷: ええっ!10台以上!

栗原: そうなんです。工場で丁寧に製作したセットを劇場まで届けて、舞台上で組み上げる。しかも、一点ものしか作らないのでトラックへの積み方の工夫も重要な技術なんですよ。無事に搬入できるよう、製作段階から「どう分解・梱包するか」も計算に入れています。

室谷: 設計の段階から搬入のことまで考えているんですね。それは確かに奥が深い!

栗原: 舞台は本番中も照明・音響と連動することが多いので、セットの仕上げ方にも工夫が必要です。遠近法を使って空間を広く見せたり、照明が当たったときの質感を意識して塗装の色を調整したりと、視覚効果を計算した仕上げが求められます。

室谷: 木工なのに照明の知識も必要なんですか!

栗原: ある程度はあった方がいいですね(笑) 「舞台でどう見えるか」を意識しながら作ることで、仕上がりのクオリティが全然変わってきます。現場で「想定より明るく見える」「質感が出ない」となっても修正できるように、補修用の塗料や材料も一緒に搬入しておきます。

室谷: なるほど、アフターフォローまで込みで考えているんですね!

栗原: 本番当日に不具合が出ても、現場で即対応できるのがプロの仕事ですから。公演は時間通りに開演しなければいけないので、トラブル対応力もこの仕事では重要なスキルです。

舞台セット製作で特に重要なポイント
舞台セットは「遠くから見たときに美しく見えること」が最優先です。近くで見ると荒い仕上がりでも、舞台の距離感では問題ない場合もあります。逆に細部の粗さが客席から目立ってしまう素材や塗装は避けます。用途に合わせた「見え方」の判断が職人の腕の見せどころです。

室谷: 演劇とミュージカルでセットの作り方って違うんですか?

栗原: 演劇は比較的シンプルな構成が多いですが、ミュージカルは派手なセット転換(場面転換)があるため、可動式パーツや仕掛けの多いセットを作ることもあります。そういう仕掛けものは設計が複雑になるので、デザイナーさんとの打ち合わせが特に重要です。

室谷: 仕掛けまで作れるんですか!それはテンション上がりますね!

栗原: そういうのが一番燃えます(笑) 「こんなの作れるの?」みたいな難しいオーダーを、「やってみましょう」と引き受けてクリアしていく積み重ねが技術力になっていくんです。


コンサート・ライブイベント会場の設営

室谷: コンサート会場の設営ってどんな仕事なんですか?舞台セットとはまた違うんですか?

栗原: コンサートはアーティストのライブやツアーで使うステージ装飾や、アリーナ・ドームなど大型会場での設営を担当します。舞台セットよりも耐久性・安全性の要求が非常に高いのが特徴です。

室谷: 大勢のお客さんがいる前で使うものだから、壊れたら大変ですよね。

栗原: そうなんです!特に可動式のセットや高い場所に取り付けるものは、安全基準を厳しくチェックします。設計段階から強度計算を意識して作るので、木工技術だけでなくある程度の構造知識も活きてきます。

室谷: コンサートってスケジュールがタイトなこともありますよね?

栗原: それが一番大変なところです(笑) ツアー日程が決まると、そこから逆算して製作スケジュールを組むんですが、結構ギリギリになることもあります。でも木工部隊はそういうプレッシャーにも慣れているというか、チームワークで乗り越えることが多いですね。

室谷: チームワーク!職場の雰囲気は大事そうですね。

栗原: はい!インテリアロードの工場では、ベテランも若手も情報を共有しながら動きます。「このパーツ明日の昼までに仕上げたい」とか「今日の搬出手伝ってほしい」とか、声をかけ合って動けるチームです。

コンサート設営で特に重要なこと
コンサート会場の設営では、観客の安全が絶対優先です。木工パーツの接合部の強度、吊り物の荷重計算、緊急時の迅速な撤去方法など、安全対策が設計段階から組み込まれます。一般の建設現場と異なり「短期間の設置・使用・撤去」が前提なので、組み立て・解体の効率性と安全性を両立する特殊な設計技術が必要です。

室谷: 設営のスケジュール感はどれくらいですか?

栗原: 規模によって全然違います。大型コンサートの場合は工場での製作に数週間〜1ヶ月以上かかることもありますし、現場での設営に数日かかることも。反対に小規模なイベントなら製作から設営まで1週間以内で完結することもありますよ!


展示会ブース:企業の顔を木工で表現する

室谷: テレビや舞台と比べて、展示会ブースはかなり毛色が違いそうですね。

栗原: そうですね!テレビや舞台は「演出・見栄え」が最優先ですが、展示会ブースは企業のブランドイメージを体現しながら、来場者をどうやって引き込むかというビジネス的な目標も絡んできます。

室谷: ビジネス的な目標ですか。木工の仕事なのに、そういう視点も必要なんですね。

栗原: たとえば商品のサンプルを見やすく展示するためのカウンター高さ、通路からの見通し、商談スペースの配置など、動線設計まで意識しながら製作します。木工の技術だけでなく、空間設計の知識も使いますね。

室谷: えっ、そんなに奥が深いんですか!展示会ブースって規模はどれくらいになるんですか?

栗原: 小さいものだと間口3メートルくらいのシンプルなブースもありますが、大手企業の展示会だと何十平方メートルもある大きなブースを作ることもあります。木工ブースの場合は完全オリジナル設計で一から製作するので、コストはかかりますが企業独自のイメージを余すところなく表現できます。

ブースの種類 特徴 向いているケース
システムブース 規格品の組み合わせ・コスト抑制 初出展・予算を抑えたい
木工ブース(完全オリジナル) 一点カスタム・高い存在感 ブランドイメージの訴求
ハイブリッド型 規格品+木工パーツの組み合わせ コストと品質のバランス重視

室谷: インテリアロードだとどのタイプが多いですか?

栗原: やはり木工ブースの製作が中心です。一点もので作るからこそ、お客さんのイメージを完全に具現化できる、というのが強みですね。あと展示会は納期が決まっているので、スケジュール管理と品質管理を高いレベルで両立しなければいけない、という点では他の現場と共通しています。


インテリアロード木工部隊が手がける多彩な現場

室谷: テレビ・舞台・コンサート・展示会と、こんなに多彩な現場をこなしているって、改めて驚きます!社員の方々は全部の現場を経験できるんですか?

栗原: 基本的には工場での製作が中心なので、毎日違うジャンルの仕事が入ってくる感じです。年間500件以上の案件を処理しているので、1年間でテレビ・舞台・コンサート・展示会すべてを経験できる環境だと思いますよ!

室谷: 1年で500件以上って、単純計算で毎日2件近いペースですね!

栗原: そうです。それだけ多くの仕事を効率よく回すために、チームワークと段取りが大事になってきます。どの案件がいつ製作に入って、いつ搬出するか、スケジュール管理も重要な仕事のひとつです。

室谷: 未経験の人が入ってきても、そういう仕事の流れは覚えられるものなんですか?

栗原: もちろんです!最初は先輩の横について仕事を覚えていくので、木工が全くの未経験でも大丈夫です。ただ、ものを作ること・手を動かすことが好きな人は、すごくハマると思います!

室谷: 工場の場所はどこですか?

栗原: 埼玉県八潮市に工場が2拠点あります。首都圏のスタジオや劇場・イベント会場への搬入に便利なエリアなので、納品もスムーズです。工場内は木工機械の音はありますが、職人同士のコミュニケーションを大切にしている職場です。わからないことは先輩に気軽に聞ける雰囲気があるので、新入りも入りやすいと思いますよ。

インテリアロード木工部隊の仕事の特徴まとめ
テレビセット・舞台セット・コンサート会場・展示会ブース・店舗什器など、幅広いジャンルの案件を年間500件以上手がけています。NCルーター加工などの最新設備と、熟練職人の手仕事を組み合わせたハイクオリティな木工製作が強みです。埼玉県八潮市の2拠点工場で、未経験者から即戦力まで活躍できる環境が整っています。

テレビ・舞台・コンサート・展示会など木工部隊が手がける多彩な現場のイラストマップ(白背景・フラットデザイン)


木工部隊で活躍できる人とは

室谷: 木工部隊で活躍できる人って、どんなタイプですか?

栗原: 一番大切なのは「ものを作ることが好き」であることです。テレビで見たり、コンサートに行ったりして「あのセットどうやって作ってるんだろう?」と興味が湧いた経験がある人なら、この仕事のやりがいをすぐに感じられると思います!

室谷: たしかに、自分が作ったものが実際に放送されたり、会場で使われたりするのは嬉しいですよね!

栗原: そうなんです。守秘義務があるので仕事の具体的な内容は外部に話せないことも多いですが、自分の手がけた仕事が多くの人の目に触れていると知っているのは、それだけで大きなやりがいになります。

室谷: 守秘義務があるんですね。それはどの現場でも?

栗原: テレビ関係はとくに厳しいです。放送前の情報が外に漏れないよう、細心の注意を払っています。それがプロとしての信頼につながっているんです。誠実に仕事を続けることで、長期的なお取引につながっていきますから。

室谷: プロ意識の高さを感じます!逆に、入ってくると大変と感じることはありますか?

栗原: 細かい作業や繰り返し手を動かすことが苦手な人は最初は慣れるまで大変かもしれません。でも、木工の仕事は同じ作業でも毎回違う素材・デザイン・サイズだったりするので、意外と飽きが来ないんですよ!

室谷: あと、体力的にはどうですか?

栗原: 木材の搬入・搬出など体を動かす場面は多いです。でも、機械加工でカバーできる部分も増えているので、昔ほど「とにかく体力勝負」という感じではなくなっています。体を動かすのが嫌いじゃない人なら、慣れてしまえばそれほど負担にはなりません。

応募前に確認しておきたいこと
木工の仕事は工場内での作業が基本で、木材や機械を扱います。木の粉じんや塗料の匂いがある環境なので、アレルギーがある方は事前に確認が必要です。安全のため作業中は保護具の着用が必須ですが、それ以上に「ものを作ることへの情熱」があれば、環境には自然と慣れていくものです。

室谷: インテリアロードの木工部隊に興味が出てきた方は、ぜひ応募ページをチェックしてみてください!

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